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動画紹介

タイで走る日本製蒸気機関車
ボイラの入替えにより燃料は石炭から油へ

2012年12月5日、タイでは国王誕生日のこの日、蒸気機関車運行のセレモニーが開催されました。タイ国鉄でこれまで石炭を燃料に走っていた日本製の蒸気機関車1949年製パシフィックNo.824と1951年製パシフィックNo.850が、この度、燃料を石炭から油へ変更し走り始めました。タイヒラカワでボイラの設計を一から作り直し、新しいボイラを製造しましたのでご紹介致します。

当初、タイ国鉄様からは日本・タイの数社へ計画を打診されましたが、機関車のボイラ本体部分は腐食が激しく使用不可能であったことや、燃料を石炭から油焚きにしたいとのご要望などで、他社は全て辞退されるほど難しいものでした。

設計を進めるにあたり、油焚きのボイラの燃焼室内温度は石炭焚きに比べ高温となることや、燃焼の火炎が長くなるため、燃焼室の熱負荷と炉筒長は十分に検討する必要がありました。また、機関車の駆動用ピストンの寿命と効率を上げるため、炉筒と煙管を組合わせた内部に300℃の過熱蒸気を送気できるスーパーヒータを組込みました。そして、バーナは蒸気の使用量を少なくするために蒸気噴霧と空気噴霧の切替型を採用し、炉筒径を小さく設計しております。ボイラ効率は従来の石炭焚きよりも高い83%を達成しました。

日本製の蒸気機関車は欧米製に比べ整備しやすく、タイ国鉄の職員の方から歓迎されているようです。また、燃料を油にしたことで石炭よりも環境への負荷が低く、運転においても以前は機関士が負荷に応じて石炭をくべ、給水は目視による手動バルブ操作でしたが自動制御に変わり大変楽になっています。

セレモニー会場となったホアラーンポーン駅には、国鉄の総裁をはじめ、報道陣や多くのお客様で賑わい、タイのTVニュースで紹介されるなど華やかなイベントとなりました。
セレモニー終了後はお客様を乗せてバンコク~アユタヤ間を走行しました。
今後は国王誕生日などの祝日にあわせ、年4回(3/26タイ国鉄開通記念日、8/12王妃誕生日、10/23チュラローンコーン大王記念日、12/5国王誕生日)の運行が予定されております。

これまで使われていた石炭焚きボイラの写真

これまで使われていた
石炭焚きボイラ

新しい油焚きボイラの写真

新しい油焚きボイラ

油噴燃ユニットの写真

油噴燃ユニット

◆ボイラ仕様
ボイラタイプ:炉筒煙管ボイラ
最高使用圧力:1.47MPa
常用圧力:1.27MPa
換算蒸発量:3640kg/h
伝熱面積:56.2m2
蒸気過熱器伝熱面積:15.8 m2

同年10月17日に行われたテスト運転の映像です。出発駅となったトンブリー駅では安全を祈念するセレモニーが執り行われ、ナコンバトム駅まで運転しました。

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